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ぎっくり腰、椎間板ヘルニア説

ぎっくり腰は以前は『仙腸関節炎』だと思っていたけども、いろいろ調べて、実際に臨床でかかわる中で腰椎椎間板ヘルニアが多いのではないかと思っている。

実は以前私自身も20代でぎっくり腰を起こしている。年に1回程度あの独特の前兆を味わうのだけども、私自身は足の長さに左右差が出た時や疲労や暴食に伴う背骨の問題による仙腸関節炎なのだ。

だからなんとなく世にあるぎっくり腰は『仙腸関節炎』、つまり仙腸関節の過負荷による症状だと思っていた。

下の絵の割れ目こそが仙腸関節

だけど、実際にはぎっくり腰を起こすときに背骨の真ん中で痛む方が多い。

そして、ぎっくり腰(急性腰痛)の診断ではレントゲン撮影にて、椎間板の状態を確認することから『椎間板ヘルニア』によるものが多いと考えられる。また、それに加えて、『仙腸関節痛』や『上殿神経痛』のような腰痛もあるということになると考えられる。西洋医学は動きの要素は抜け落ちてしまう部分で、柔らかいや硬い、という要素やある一定方向に動きやすいという要素は画像上表現されずらいので腰痛はまだまだわからない分野で結果8割が原因不明になってしまう。

ヘルニアは腰骨の図、赤くなっているところがゼリーみたいのがはみ出ている。これが神経と言われる足の回路を断線してしまう。ヘルニアは腰を丸くすることでよりはみ出るので、腰を曲げた時の痛みが椎間板由来とされる。

ここがはみ出るのは実はそこの場所の動きが大きいからで、実は周りが動かなくなっている事が多い。加えて、この椎間板の前方の組織、腸や血管が動きが硬い事で後ろに椎間板を押し出している場合もあり、神経の引っ張りから椎間板のあたりが強くなっている事もある。多くの場合は一つの原因でなくていくつか原因になっている。

ただいずれにせよ。腰痛を起こす背景には骨盤の歪みや背骨の硬さがあり、腰痛はヘルニアになり、ヘルニアは下肢の症状になり、それは脊柱管狭窄症になることで将来的には生活の質を落としてくる。

加えて、筋力を鍛えましょうも間違いが多く、腹筋や背筋は周りの筋を硬くするので、多くの方で歩くだけで十分な場合が多い。当院ではインナーマッスルのトレーニングをやっていて、非常に変化が大きく、できるようになってきた感から喜ばれるが、だいたいの方がこんな事やったことないし、はじめは力が入らないから意味わからないと言われる。それでも丁寧にフィードバックするとようやくできるという運動だ。そのくらい腰痛の筋トレは慎重で専門的な分野だと思っている。

たかが腰痛、されど腰痛で慢性腰痛も馬鹿にはできない。